次に繋げる~瀬戸内国際芸術祭2025 夏会期を終えて~

瀬戸内国際芸術祭2025 夏会期、大盛況のうちに閉幕しました。
終わってみると、引田エリアには34,690人の方が訪れ、夏会期会場の中では3番目に多いエリアとなりました!開幕した8/1以降、日を追うごとに来場者が増えていって、ラスト1週間、特に最後の土日は来場者が切れることなく、お越し頂きました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました!
そしてアーティストの皆さん、ボランティアの皆さん、事業者の皆さん、何より気を張ってくれた職員の皆さん。瀬戸芸に関わってくれた全ての皆様に心から御礼申し上げます。ありがとうございました!!

私自身も作品案内ボランティアとして、数日ですがスタッフに加わりました。手袋ギャラリーの作品案内を中心に、エリア内を巡回していましたが、夏の暑い時期にもかかわらず、大勢の方がくる中で直接お客様とお話しできた機会は貴重なものでした。「香川に手袋のまちがあるのは知らなかった!」「この作品を見に来たんだよ!」「どうやって作ったの?」等、お客様の反応一つひとつが好意的でしたし、その声を直接聞けたことが、私のパワーに繋がります!併せて、相応数の市民の皆様が来てくれたことも嬉しかった。「ここに、こんなんできたんやなぁ」という感嘆や感動もありつつ。

また、瀬戸内国際芸術祭としても初チャレンジとなった、21時までの開館・展示。私は勝手に「夜瀬戸芸」と呼んでましたが、これがまあ、引田の街並みに合うこと!初チャレンジだったので、会期前半は18時以降来場者はまばらでしたが、最終週は夜も人が切れませんでした。

昼~夜の営業中、ずっと混雑していたヌーベルポスト。夜の雰囲気が最高でした。

小海地区で作って頂いた竹灯籠。製作はもちろん、毎日並べて撤収してくれたボランティア、スタッフの皆さんには感謝です!
「人がたくさん来てくれた!」という嬉しい結果はもちろんあるのですが、それ以上に市内に及ぼされた結果の方が大きいと感じています。瀬戸芸きっかけで東かがわ市に関わってくれた、アーティスト、ボランティア団体「こえび隊」、東京芸大✕香川大のプロジェクト「ぐんだらけ」等、様々な「新しい風」が、市民の皆さんを繋げてくれましたし、そこで地域の魅力を発見・再認識できたり、新しい人間関係ができたり、市民の皆さんのやりがい・生きがいにつながったり。数値化することはなかなかできないのですが、そんな場面や笑顔を見る機会がたくさんありました。まさに、ワクワクする東かがわ市。
また、東京藝術大学✕香川大学のまちづくりプロジェクト「ぐんだらけ」も大活躍してくれました!「アート」を起点に引田エリア内で様々のプロジェクトや企画をたちあげてくれました。東京藝大からの瀬戸芸アーティストのバックアップはもちろん、地元の皆さんのハートもがっちり掴んでいた様子は最高。専門性を持ってる若い世代って本当にすごい。尊敬です。「ぐんだらけ」は瀬戸芸限定ではなく、むしろこれをきっかけにまだまだ続いていくプロジェクトなので、今後の展開をお楽しみに!!!
もちろん、課題もたくさんあります。「観光」側面から考えると、如何に「地域経済に寄与したか」が最重要です。特に何の動きもせずに「うちは儲からなかった」と言われると返す言葉が無いのですが、実際に動いてくれた事業者さんたちに、どこまで効果があったのか。どんな事業をしても出てくるものですが、「何か、引田でしてたらしいな」と他人事になってしまう方々を、今後により少なくできるか、とか。

いずれにしても、万博や瀬戸芸で盛り上がったこの2025年を「如何にして次に繋げていくか」の方が圧倒的に重要です。一過性で終わるイベントしてはいけないし、元来より「次に繋げる」ことが大事、という話はずっとしてきました。今回、振り返って改めるべき所は改めていきます。同時に、製作した作品の一部を残していくことは決まっていますし、今後詳細も発表していきます。ひとつの「終わり」はひとつの「始まり」。まだまだこれからも頑張ります!!