うえむら一郎 2期目の所信表明

6月1日より、市議会定例会が始まりました。

これからの4年間を迎えるにあたり、本会議の初日に所信表明を行いました。全文(一部ブログ用に修正)を掲載しますので、ご一読頂けますと幸甚です。

頑張ります。

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皆さん、おはようございます。
6月定例会の開会にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。

本日、ここに、令和5年第4回東かがわ市議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様には、公私何かとご繁忙の中、ご参集をいただき、心から感謝申し上げます。本議会は、2期目の市長就任後初めての定例会となりますので、まずはじめに、私の市政への取り組みの所信を述べ、議員各位並びに市民の皆様方のご理解を賜りたいと存じます。

去る4 月23 日に行われた東かがわ市長選挙において、市民の皆様からの信任を頂き、再び東かがわ市政を担わせていただくこととなりました。「誰もが知っている、ワクワクする東かがわ市」、この実現に対する決意は1期目より揺らぐことは無く、この度の再任によりさらに強固なものとなりました。ワクワクとは、やってくる未来に対して市民の皆様が期待や喜びを感じられること。この思いをもって、引き続き全力で市政に臨んでまいりますことを、この場をお借りしまして、お誓い申し上げます。

東かがわ市は、今年で市制施行20 周年を迎えます。今までの20 年を振り返りつつも、東かがわ市を未来へつなげていく。旧3町の垣根を払い、東かがわ市全体をつなげていく。その思いで「次へつなげる20 年」というキャッチコピーもつくりました。議員の皆様、市民の皆様とともに、20 周年を迎えることができることを光栄に思います。
しかし、この20 年間で東かがわ市の人口減少・少子高齢化は大きく進みました。20 年前の合併時、約3万7千人だった人口は、約2万7千人まで減少し、約43%の高齢化率は県内トップクラスです。国勢調査を元にしたかつての人口推計よりも、早いスピードで人口減少が進んでいる現実を前に、東かがわ市はどう生き残っていくか。これまでに東かがわ市を引っ張ってこられた高齢者世代の皆様を、如何に支え続け、持続可能なまちを目指していくか。

そのためには、若い世代に評価されるまちをつくっていくしかありません。そうすることで、高齢者の皆様への行政サービスを維持する、維持が難しくとも下げ幅を最小限にしていきたい。この方針は1 期目に策定した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」でも謳ってきましたので、引き続き取り組んでまいります。子育て支援については、1 期4 年間のうちに議会の皆様のご理解も得ながら、様々な施策を進めてまいりました。そのかいあってか、国や県も大きく動き出しておりますので、東かがわ市としては、さらに、若者世代への支援にも力を入れていきます。

また同時に、人口減少社会に見合ったまちづくりも必須です。1期目4年間でも、幼稚園や小学校、温浴施設等の廃止や統合などについて、私たちは議論し、決断をしてきました。引き続き、厳しく難しい議論になることは覚悟しておりますが、公共施設の在り方はもちろん、様々な制度も引き続き見直していくことが私たちには求められています。さらに、20 年で人口の4分の1以上が減った一方で、子育て、デジタル、環境など政治・行政に求められる役割は多様化しております。様々な事業を見直していくことと並行して、行政サービスの維持や効率化のためにデジタル化、官民連携の推進に積極的に取り組んでいく所存です。

ただ今申し上げた課題や方針に対して、次の3つの視点で今後の市政運営に取り組んでまいります。

1つ目は「新しい価値を生む」東かがわ市。少子高齢社会と同時に多様性社会も進み、さらに、社会が変わるスピードが年々増すなか、行政も民間も、そして教育環境も『新しい価値』を見出していくことが必要です。そのために「市内経済の活性化」と「子どもの創造力を向上」させる環境をつくっていきます。東かがわ市で、新しい価値を提供できる企業や新事業、サービス・商品が立ち上がり継続されていくことで、たくさんの方々が関心を寄せてくれて、集まってくる。そして、地域経済が潤っていく。その後押しや環境づくりを行います。併せて、民間企業・団体の皆様と東かがわ市の連携をさらに広げ、市民サービスの維持を図りながら、民間の事業投資を呼び込んでいきます。また、2025 年には大阪・関西万博と、瀬戸内国際芸術祭が同時期に開催されます。両イベントの結節点ともなり得るここ東かがわ市においては、2025 年だけでなく、2026 年以降にもつなげる観光政策を進めてまいります。
教育については、子どもたちの主体性や創造性、判断力や表現力を伸ばし、目の前のデジタルツールと共存し、未来を見据える力など、これからの社会に必要な能力を高めていくと同時に、学校現場の負担軽減も図ってまいります。

2つ目は「嬉しいが貯まる」東かがわ市です。1 期目の4 年間で市内各地でたくさんの方々と接する中で改めて感じたことは「東かがわ市、めっちゃええとこ!」という点。本当にたくさんの方々が「地域のために!」と、様々な活動をされています。「自分たちが住む地域だから」と、誰に言われるでもなく道路や水路の掃除をしてくれる方々。
「自分の仕事を通して、このまちを魅力的にするんだ!」と、事業活動を営まれる方々。「もっとこのまちをよくしたい!」と考え、行動されている市民の皆様を「もっと応援したい!」と思うようになりました。行動を起こし、活動されている方々にデジタル技術も生かしたメリットを提供し、敬意を表することで、行政も市民の皆さまの活動を応援していきます。また、東かがわ市を背負って市外県外と向き合っている方々を後押しする、市のために考え行動しようとする方々を市民の皆さんに知ってもらう。そこから繋がる「嬉しい!」を、目に見える形で貯まっていく仕組みを整備し、楽しくまちづくりに参画できる環境をつくります。

3つ目は「もっと好きになる」東かがわ市です。「東かがわ市が好き!」という市民を増やす、という思いは市長に就任する前から変わっていません。その一方で、1期4年間の課題のひとつに「市のやっていることがわからない」という市民の皆さんからの声がありました。好きになってもらうためには、まずは知ってもらうことが必要です。この4年間で各種メディアで「東かがわ市」が扱われる回数は増えたものの、月刊の「広報東かがわ」や市ホームページの内容を、市民のみなさんにすべて理解して頂くことはなかなか大変です。さらに、年代や仕事の有無、市出身者か移住者か等、ライフスタイルの違いによって必要な情報は人それぞれでもあるため、全国の自治体が住民向け広報には苦労をしています。そこで、行政発信の情報が市民の皆様に入りづらいのであれば、すでにメディアをもっていたりSNSで多数のフォロワーをもつ市民の皆様のお力をお借りしたり、東かがわ市の生活に密着できるアプリを開発するなど、東かがわ市を市民の皆様にもっと好きになってもらえることができるよう、取り組んでまいります。

これらの方針、視点に沿った各事業は順次、これからの補正予算や来年度予算などで議会へご提案申し上げていく予定であり、後程提案理由を説明させていただく今定例会に上程する補正予算案にも、これらの一端を含んでおりますので、よろしくご審議賜りますよう、お願いいたします。

これまで私たちを育ててくれた、この東かがわ市を築いてくれた皆様が安心して笑顔で暮らしていけるようにしたい。そのために、若い世代にどんどんこのまちに入ってきてもらって、皆の力で諸先輩方を支えていく。そして、その次の子どもたちにこの東かがわ市で住んでよかった、育ってよかったなと思ってもらえるまちをつくり、また、彼らがこの東かがわ市に戻ってきて次の担い手、支え手としてこのまちを引っ張っていく。そんな、皆が笑顔で、希望を持って暮らしていけるまち、「誰もが知っている、ワクワクする東かがわ市」を実現するために、誠心誠意、全力前進、粉骨砕身、取り組んでまいります。

以上、2期目の市政運営に臨む所信の一端を申し上げました。議員各位、並びに市民の皆様におかれましては、何とぞご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

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